カード操作ツール

EWS版KJエディタ Version 1.37

利用の手引

                       豊橋技術科学大学
                       知識情報工学系
                       河合研究室


第1章 はじめに

EWS版KJエディタは、EWS (Engineering Work Station) 上でのカード操作をシミュ レートするシステムです。このシステムを利用することによって、EWS上でKJ 法をはじめとするカードによる情報操作を行なうことが可能となります。

EWS版KJエディタは、パソコン版KJエディタの機能と特徴をほぼ受け継ぎ、 EWSの環境に適するように改良を加えられたものです。

EWS版KJエディタは、4.3BSDのUNIX上で実現されています。KJエディタは、X Window System上のアプリケーションですので、必ずXが動作している状態で起 動して下さい。また、このマニュアルでは、KJエディタで利用するウィンドウ マネージャ(twm,uwmなど)、Nemacs、Wnnの基本的な操作を知っている人を対象 として記述しています。これらのシステムの基本操作は、それぞれのマニュア ルで確認して下さい。

このマニュアルは、EWS版KJエディタ Version 1.37をご利用いただくためにシ ステムの操作方法を解説したものです。機能を十二分に活用していただくため にも、必ずマニュアルはお読み下さい。以下、このマニュアルでは特にことわ りがない限り、KJエディタはEWS版KJエディタ Version 1.37を指します。


第2章 必要な基本的概念の解説

この章では、KJエディタの利用に際して必要となる基本的な概念について解説 します。操作対象、画面構成、モード、その他の順に説明します。

2.1 操作対象とその用語

     
         図2.1: KJエディタで利用するアイテム

2.2 ユニバーサル画面とローカル画面

KJエディタでは、図2.2に示すように、作業領域全体の概略を表 示するユニバーサル画面と、ユニバーサル画面中の一部分の領域を詳細に表示 するローカル画面とを、2つのウィンドウで表現します。

     
         図2.2: ローカル画面とユニバーサル画面

起動時におけるローカル画面表示範囲の大きさは、全角文字で横40×縦25文字 です。ローカル画面表示範囲の大きさは、Xのウィンドウマネージャーを用い て、その大きさを変更することができます。ユニバーサル画面表示範囲の大き さを変更することはできません。また、2つのウィンドウの表示位置はウィン ドウマネージャを用いて、自由に配置することができます。

ユニバーサル画面
ユニバーサル画面は作業領域全体を表示します。ただし、この画面は、作業領 域のアイテムの配置状況を示すだけのものです。個々のカードの内容は、ユニ バーサル画面を見ても分かりません。また、ユニバーサル画面には、現在のロー カル画面が表示している領域を矩形の枠で示します。
ローカル画面
ローカル画面は作業領域中の一部を詳細に表示します。このローカル画面を見 ることによって、個々のカードの内容などの詳しい情報を得ることができます。 また、KJエディタで行なう編集作業のほとんどは、このローカル画面を通して 操作するようになっています。
メッセージ領域
ローカル画面の上部にメッセージを表示するための領域があります。この領域 には、編集作業に関するアナウンス、警告などを表示します。

2.3 編集モード

KJエディタでは、編集作業を行なうためのいくつかのモードがあります。編集 作業では、以下に挙げた編集モードの中から適するモードを選択し、編集作業 を行います。この編集作業を行なうためのモードを編集モードと呼び、これら のモードを必要に応じて切替えます。編集モードの詳細については、 3章を参照して下さい。

2.4 その他の用語


第3章 編集作業

3.1 起動方法

KJエディタは以下のように入力することにより起動します。

% xen 図解ファイル名 [ret]

[例]

  1. xen [ret]
  2. xen sample.xen [ret]
KJエディタでは通常、そのファイルがKJエディタの図解ファイルであることを 明確にするため、図解ファイル名の最後に``.xen''を付けます。しかし、必ず 付けなければならないというものではありません。

1.のように図解ファイルを指定せずにKJエディタを起動すると、作業領域上に は、なにもアイテムが存在しない状況でKJエディタが起動します。このとき、 図解ファイル名は設定されていない状況にあります。したがって、図解を保存 する際には、図解ファイル名を指定する必要があります。詳しくは、3.15節を参照して下さい。

2.は起動時に図解ファイルを指定する例です。指定したファイルが存在する場 合は、KJエディタが起動した後、その図解ファイルが読み込まれます。指定し たファイルが存在しない場合は、その名前を持つ新しいファイルを作成するも のとみなして起動します。図解ファイル名は、編集作業の途中で変更すること もできます。

KJエディタを起動してしばらくすると、ウィンドウマネージャによって、ウィ ンドウの位置を指定するように促してきますので、ローカル画面、ユニバーサ ル画面をそれぞれ適当な位置に配置して下さい。ウィンドウの配置は、マウス の左クリックによって行ないます。ウィンドウが表示された直後は、ローカル 画面のメッセージ領域に「準備中です。しばらくお待ち下さい」と表示されま す。このメッセージが表示されている間は、まだカード操作を開始することは できませんので、何も操作しないで下さい。このメッセージが消えたら、カー ド操作を行なうことができるようになります。

3.2 終了方法

KJエディタを終了する場合は、ポップアップメニュー(3.5節 参照)の中にある「 終 了 」を選択して下さい。ローカル画面の右下の隅に 図3.1に示すようなサブメニューが現れます。

        
             図3.1: 終了の種類

「終了(ファイルに保存します)」、「破棄(ファイルに保存しません)」の どちらかをマウスで選択し左クリックして下さい。

「終了(ファイルに保存します)」を選択したときは、現在の図解の状況が起 動時に指定した図解ファイル名で保存されます。このとき、以前の(古い)図解 ファイルは、ファイル名の最後に~(チルダ)が付けられた名前に変更 されて残ります。もし、現在の図解ファイル名が設定されていない場合には、 保存するファイル名を入力する必要があります。詳細は3.15節 を参照してください。

「破棄(ファイルに保存しません)」を選択したときには、もう一度確認のウィ ンドウが現れます(図3.2参照)ので、どちらかを左クリック して下さい。「はい」を選択した場合には、編集した図解を保存せずにKJエディ タは終了します。「いいえ」を選択した場合は終了の処理を中止します。

       
            図3.2: 確認のメニュー

3.3 一時停止

一時停止を行なうと、一時停止をしている間、使用している計算機のCPUに負 荷を与えなくすることができます。こうすることによって、KJエディタで行なっ ている作業をそのままの状態に保ちながら、KJエディタ以外の作業を効率良く 行なうことができます。特に、一台の計算機を多人数で使用する場合には、他 のユーザに迷惑を掛けないようにするためにも、一時停止することをお勧めし ます。

一時停止は、マウスカーソルがローカル画面内にある時において、 [ESC](エスケープキー)を押すと実行されます。ローカル画面のメッセー ジ領域に休憩中であることを意味するメッセージが表示され、KJエディタは編 集作業を行なうことができない状態になります。また、編集を再開したい場合 には、マウスカーソルをローカル画面に移動してから、キーボード上の [ESC]を押して下さい。編集が続行できるようになります。

3.4 パニング

ローカル画面には作業領域の一部しか表示できません。その代わり、作業領域 上のどの部分を表示するかは自由に変更できます。KJエディタでは、作業領域 上でのローカル画面の表示位置をスムーズに変更できるようなっています。具 体的には、マウスカーソルがローカル画面からはみ出るようにマウスを操作し たときに、はみ出た距離に応じてスクロールします。この機能をパニングと呼 びます。

このパニングの機構によって、ユーザは、作業領域全体のどの領域をローカル 画面に表示させるかを制御することができます(図3.3参照)。

     
      図3.3: パニングによるローカル画面表示領域の移動

パニングは、マウスカーソルをローカル画面の外へ出そうとすることをきっか けとして起こります(図3.4参照)。本来、マウスカー ソルは、マウスの動きに合わせてスクリーン上を自由に移動できますが、 パニングの機構では、ローカル画面の外にマウスカーソルを出すことができず、 出そうとしたときには出そうとした分だけローカル画面に表示される作業領域 が変わるようになっています。大きくパニングしたい場合には、マウスを勢い よく移動してマウスカーソルをローカル画面から大きく外に出すようにして 下さい。

パニング機能が働いている間は、マウスカーソルが一旦ローカル画面内に入る と、マウスを動かしてもマウスカーソルをローカル画面外へと移動させること はできません。

もし他のウィンドウで作業を行なうためにマウスカーソルをローカル画面外へと 移動させたいのならば、マウスの中ボタンを押下しながらマウスカーソルを ローカル画面の外へ動かして下さい。

この場合、KJエディタのパニング機能は働きませんので自由にマウスカーソルを ローカル画面の外へと移動させることができます。

  
          図3.4: ローカル画面のパニング

3.5 ポップアップメニュー

ポップアップメニューは、必要なときにだけ画面に現れるメニューです。KJエ ディタでは、マウスの右ボタンを押している間、ポップアップメニューが現れ るようになっています。このメニューを用いて、次に行なう編集作業の指示を 行ないます。

ポップアップメニューを用いた編集作業の指示は、以下のような手順で行ない ます。

  1. マウスの右ボタンを押下する。(ポップアップメニューがマウスカー ソルのある位置に表示される)
  2. マウスをドラッグしながら、選択したい項目の上までマウスカーソ ルを移動させる。(マウスカーソルの下にあるメニューの選択候補は反転表示 となる)
  3. マウスの右ボタンを離す。(ポップアップメニューが消える)
ポップアップメニューを用いて編集モードを選択(変更)するとき、

メニューの表示されていない場所にマウスカーソルがあるときに右ボタンを 離した場合は、「移動」モードに変更すると見なします。

KJエディタではポップアップメニューの選択により、以下の操作を行なうこと が可能です。選択した操作は、次にポップアップメニューで新たな操作を選択 するまで継続されます。ただし、「図解の印刷」、 「ファイル操作」を選択した場合については、一度だけ そのコマンドが実行され、このコマンド終了後は、「移動」モードになります。

3.6 カード、グループの移動

ポップアップメニューで「移動」を選択すると、カード、 グループの移動ができる状態になります。

カードを移動させたい場合は、移動させたいカードの上へマウスカーソルを持っ ていきます。そして、マウスの左ボタンを押したままの状態にします。そうす ると、カードが反転表示され、そのカードが指示されます。そのまま ドラッグすると、マウスカーソルの動きと同じように カードが移動します。

マウスを操作して、カードが移動先にきたら、マウスの左ボタンを離します。 反転表示されていたカードは元に戻り、カードはその位置に配置されます。移 動したカードに関係線が接続されている場合、その関係線は追従(引き直す)し ます(図3.5参照)。

また、このカードを持った状態においてもパニングを行なうことができます。 マウスカーソル(又はカード)がローカル画面を出ようとすると、ローカル画面 の作業領域に対する表示位置が変わるようになっています。したがって、パニ ングによって作業領域上の遠方へカードを移動させることも可能です。

     
            図3.5: 関係線の追従

作業領域上には、グループ線や関係線のためカードを置けない場所が存在しま す。そのような場所にカードを移動して置こうとすると、メッセージ領域に 「そこには置けません」というメッセージが表示され、マウスの左ボタンを離 してもそこにカードを置くことができません。

また、KJエディタでは、 一度カードを置くことができなかった場合、今度はそのカードを置くまでドラッ グなしにカードがマウスカーソルに追従します。

この状況では、移動先で左 クリックすることによりカードを再配置することができます。逆に右クリック すると、移動の作業はキャンセルされてカードは元あった場所に戻されます。

カードは、作業領域中に自由に配置することができます。だだし、次のような 場所にはカードを移動させることができません。

上記の場合は、いずれもメッセージ領域にその旨が表示されるので、その場合 は、カードを置く位置を変更して下さい。また、関係線はそれ単独で移動させ ることはできません。もし移動しようとすると、関係線が ピックアップされるだけに終わります。

カード上にカードを重ねて配置することも可能です。この場合、下にあるカー ドはそのカードの見えている部分にマウスカーソルを移動し、左クリックする ことによって一番上へとり上げることができます。

グループを移動させたい場合は、移動させたいグループを囲むグループ線の上 へカーソルを持っていきます。そして、マウスの左ボタンを押したままの状態 にします。そうすると、グループ線が反転表示され、そのグループ線が囲むグ ループが指示されていることを示します。また、このときグループ移動のため の正方形の印(■):移動マーカが、マウスのボタンを押した場所に現われます。 そのままドラッグすると、マウスの動きと同じようにこの移動マーカが移動し ます。カードの場合と同様に、マウスカーソルがローカル画面から出ようとす るとパニングが起こります。マウスを操作して、移動マーカがグループを移動 させたい場所にきたら、マウスの左ボタンを離します。移動マーカが消え、そ こにグループ全体が移動されます。また、グループや、そこに含まれる全ての アイテムに接続している関係線が引き直されます。

KJエディタではグループの交差、階層化が可能です。交差しているグループ群 のうちの一つを移動させようとした場合、交差しているグループ全てと、交差 しているグループ群の下階層のグループ全体が移動の対象となります。

カードの時と同様にグループ線も作業領域中に配置できない場所があります。 そのような場所にグループを移動させようとすると、メッセージ領域に警告が 表示され、マウスの左ボタンを離してもそこにグループを置くことができませ ん。このような場合は、グループの移動先を変えて下さい。

次のような場所にはグループを移動させることができません。

グループの移動においてもカードの場合と同様に、上記の理由によって設置で きなかったグループに対しては、ドラッグなしに移動マーカがマウスカーソル に追従します。この状況では、移動先でマウスの左ボタンをクリックすること によりグループを再配置することができます。逆にマウスの右ボタンをクリッ クすると、グループは元あった場所に戻されます。

グループの移動では、ローカル画面には移動マーカしか表示されませんが、ユ ニバーサル画面にその概略図が表示されますので、そちらも見てください。

3.7 カードの発生

ポップアップメニューで「カード発生」を選択すると、 新しいカードを発生させることができる状態になります。

カードの発生は、カードを発生させたい場所と、その大きさを指定することに よって作成します。次にカードの発生手順を順に述べます。

カードを発生させたい場所で左クリックを行なうと、クリックした場所を左上 隅とする新しいカードが発生します。続いて、今発生させたカードの大きさを 決定するため、今度は、カードの右下隅を指定します。大きさを指定するとき も、マウスの左クリックで行ないます。そうするとカードの大きさが確定しま す。引き続いてエディタ(Nemacs)が起動し、カードに文字が書き込める状態に なります。ここで、マウスカーソルをエディタのウィンドウ内に入れると、 キーボードから文字を書き込むことができます。書き込みが終了したらエディタを 終了して下さい(Nemacsの場合、C-x ,C-c , yとタイプする)。

起動したエディタのウィンドウ内にマウスカーソルを入れないと、 キーボードから文字を入力することができませんので注意して下さい。

カードは作業領域上のどの場所でも発生できます。しかし、カードはグループ 線上には置けないので、グループ線上にカードを作成すると、カードを作成し た後、自動的にカードを移動するようになります。適当な場所にカードを移動 し、マウスの左ボタンをクリックしてカードを配置して下さい。右ボタンをク リックすると、発生したカードは取り消されます。

3.8 関係線(関係づけの線)の描画

ポップアップメニューで「関係づけ」を選択すると、 関係線を描画することができる状態になります。

関係線は、2つのアイテム間を図3.8に示す関係線で結ぶための ものです。ただし、関係線に関係線を結ぶことはできません。

関係線を結ぶ最も簡単な方法は、「関係づけ」のモードにおいて、関係づけを 行ないたい2つのアイテムを順にマウスカーソルで指示し、左クリックするこ とによって関係づけられます。そうすると、2つのアイテム間に関係線が引か れて、線種を選択するサブメニュー(図3.8)が表示 されます。

サブメニューの中から、マウスカーソルで線種を選択し、左クリックして下さ い。関係線が指定した線種に変わります。

上記の方法においては、関係線は常に2つのアイテムの最短距離を結ぶように しか引けません。KJエディタでは、関係線の経路を指定して関係線を結ぶこと ができます。始点となるアイテムを左クリックで指定した後、終点となるアイ テムを指定するまでの間に、関係線の経路をマウスの左クリックで指定してい くことができます。左クリックする度に、クリックした位置へ関係線が延長さ れていくわけです。また、左クリックによって延長した関係線が、今描画中の 関係線の部分と重なり閉曲線ができる場合、この閉曲線の部分は消去されます (図3.6参照)。関係線描画の途中で今描画中の線を描き 直したい場合には、描画中の線上を左クリックすることにより、クリックした 点が現在描画する先頭になります。その後は、そのまま続けて関係線を描画し 続けることができます。

     
           図3.6: 閉曲線ができた場合

アイテムと関係線との線端(図3.7参照)を詳細に指定することもできま す。カードから関係線を引き始める場合、「カードの特にこの部分から引き始 めたい」という限定を行ないたい場合には、カードの接続したい枠近くを左ク リックして下さい。このときメッセージ領域には「関係線を引きます」という メッセージが表示され、クリックしたアイテムに関係線の線端が表示されます。 カードの四隅、グループ線の曲線部分にも接続することができます。

       
          図3.7: 関係線と関係線の線端

関係づけをしたいもう一方のアイテム(終点のアイテム)を指定する場合におい ても、始点のアイテムを指定したのと同様に、詳細に接続する場所を左クリッ クで指定することができます。そうすると、最後にクリックした位置から関係 線が延長され、カードあるいはグループの指定した場所に関係線が接続されて 描画を終了します。最後に、関係線の種類を選択するサブメニューが現われま す(図3.8参照)。マウスカーソルで線種を選択し、 左クリックして下さい。描画した線種が指定した線種に変わります。

         
            図3.8: 関係線の線種

2つのアイテム間を接続することができない場合もあります。例えば、終点の 線端を指定する場合において、2つの線端の距離が短過ぎる場合がそれにあた ります。この場合、予め2つのアイテム間に適当な距離をとるか、別の場所に 接続するようにしてください。

関係線描画の途中で描画を中止したい場合は、右クリックすることにより、現 在描画中の関係線を取り消すことができます。

3.9 グループ線(グループ指定のための線)の描画

ポップアップメニューで「グループ指定」を選択すると、 グループ線を描画することができる状態になります。

グループ線は、カードやグループを囲むことによって1つのグループを定義す るための線です。

グループ線を描くために、まずグループ線の線端を発生させます。グループ線 の線端は、正方形の印(■)でグループ線の描画がそこから始まることを示しま す。グループ線を描き始めたい場所を左クリックすると、この線端が発生しま す。線端はカード上では発生できません。

線端が発生されると、以後左クリックするごとに左クリックした位置へグルー プ線が延長されていきます。グループ線は、カード上に重ねたり、カードを横 切るような描画はできません。グループ線は、カードを回避しながら描いて下 さい。また、延長したグループ線が、今描画中のグループ線で既に描画ずみの 部分と重なり、閉曲線ができる場合この閉曲線の部分は消去されます。グルー プ線描画の途中で、描画し直したい場合は、描画し直したいところを左クリッ クすることにより、そこまでグループ線が消去され、その後、そのまま続けて グループ線を描画することができます。

グループ線の描画を終了するためには、一番最初に発生させた線端を左クリッ クしてやります。すると、最後にクリックした位置からグループ線が延長され、 グループ線が1つの閉曲線を作って描画を終了します。ここで、グループ線の 種類を選択するサブメニューが現われます。マウスカーソルで線種を選択し左 クリックして下さい。

         
            図3.9: グループ線の線種

グループ線の線端をクリックして描画を終了する際、そこまで描かれているグ ループ線の状態によって、始点の線端とうまく接続できない場合があります (図3.10)。この接続に失敗した時の状況というのは、 グループ線を描画してる途中と同じ状態ですので(グループ線の途中に閉曲線 ができた状態)、続けてグループ線を描画できます。また、このグループ線の 描画を取り消したい場合は右クリックによって取り消すことができます。

    
           図3.10: グループ線の描画終了

グループ線描画の途中で描画を中止したい場合は、右クリックすることにより、 現在描画中のグループ線を取り消すことができます。

また、KJエディタではグループの交差が可能です。既存のグループ線の上を通 過するようなグループを引くことによって作成できます。一つの場所にたくさ んのグループが交差しても構いません。交差グループは、移動、コピーなどの 編集作業では、一つのグループとしてみなされます。

3.10 カードへの文字の書き込み

ポップアップメニューで「カード書き込み」を選択すると、既存のカードへ文 字を書き込むことができる状態になります。

文字を書き込みたいカードの上へマウスカーソルを持っていきます。そこで、 左クリックすると、そのカード上にエディタが起動します。

マウスカーソルをエディタの起動しているウィンドウ内に入れると、キーボー ドからカーソルの部分に文字を入力することができます。書き込みが終了した らエディタを終了してください。その時点で、エディタに書き込んだ文章がカー ドに記述されます。また、エディタに書いた文章がカードに表現できないくら い長い場合は、カードに表現できる長さの分だけカード上に記されます。ただ し、カードに入り切らない文章は消えて無くなるというわけではなく、カード の大きさを大きくする(3.12節を参照)ことによって、 全ての文章をカード上に表現することができます。

なお、カードへ文字を書き込んでいる間はローカル画面はパニングしません。

3.11 カード、関係線、グループ線の消去

ポップアップメニューで「消去」を選択すると、カード 、関係線、グループ線を消去することができる状態になります。

消去したいカード、関係線、グループ線のいずれかの上にマウスカーソルを持っ ていきます。マウスの左ボタンをクリックして、消去したいものを指定します。 指定されたカード、関係線、グループ線が反転表示され、メッセージ領域に確 認のメッセージが表示されます。もう一度同じカード、関係線、グループ線を 左クリックすると、そのアイテムは消去されます。違うアイテムや何もない部 分を左クリックしたり、右クリックすると、反転したアイテムが元に戻り何も 消去されません。

カードやグループ線を消去する場合、それに接続している全ての関係線も同時 に消去されます。また、グループの消去においては、グループ全体(内部にあ るカードやグループなど)を消去するのではなく、グループ線とそれに接続す る関係線のみを消去します。

3.12 カード、関係線、グループ線の修正

ポップアップメニューで「修正」を選択すると、カード、 関係線、グループ線を修正することができる状態になります。

修正できるのは、カードの大きさ、関係線の種類、関係線が接続するカードや グループ(関係線の引き直し)、グループ線の種類、グループ線が囲むカードや グループ(グループ線の引き直し)です。これらの操作は、左クリックする場所 によって選択されます。

3.12.1 カードの大きさの修正

修正したいカード上にマウスカーソルを持っていき、そこで左クリックします。 するとそのカードが反転し、マウスカーソルの動きに応じてカードの大きさが 変わるようになります。作業領域より大きなカード、グループ線をまたがるよ うなカードに修正することはできません。カードの大きさが決まったら、もう 一度左クリックします。カードの大きさは確定し、カードの反転は元に戻りま す。修正途中において、右クリックを行なうと、カードは変更前の大きさに戻 ります。

関係線が接続しているカードを修正することはできません。その場合、一度、 関係線を消去してから修正を行なって下さい。

3.12.2 関係線の種類の変更

マウスカーソルを、関係線の線端以外の部分に持っていき、そこで左クリック します。すると、関係線の種類を選択するサブメニューが現われます(図3.8参 照)ので、その中から変更したい線種を選択して下さい。線 種の選択はサブメニュー中の項目をマウスカーソルで指示し、左クリックしま す。また、右クリックまたは、サブメニュー以外の場所を左クリックすること により、関係線の変更を取りやめることができます。

サブメニューには線種の他に、「最短距離」という項目があります。これを選 択すると関係線の両端にある線端が最短距離で結ばれるように、関係線が描き 直されます。

3.12.3 関係線の引き直し

マウスカーソルを、関係線の線端の上に持っていき、そこで左クリックします。 すると、その線端が消去され、関係線とカードあるいはグループが切り放され ます。この状態は、関係線を描画する際、関係線の2つの線端のうち一方の線 端を発生させ、何回か関係線を延長した時の状態とまったく同じです。以後の 操作は、関係線を描画する時と同じ要領です。

3.12.4 グループ線の修正

修正したいグループ線の上にマウスカーソルをもっていき左クリックして下さ い。すると図3.11に示すように、グループ線の線種の変更 を行なうのか、グループ線を引き直すのかを選択するサブメニューが現われま す。マウスカーソルでどちらかの項目を指示し、左クリックして選択して下さ い。また、右クリックまたは、サブメニュー以外の場所を左クリックすること により取り消すことができます。

         
           図3.11: グループ線の修正

グループ線の線種の変更
「グループ線の線種の変更」を選択すると、図3.9に示した、 グループ線の種類を選択するサブメニューが現われますので、その中から変更 したい線種を選択して下さい。線種の選択はサブメニュー中の項目をマウスカー ソルで指示し、左クリックします。また、線種を変更したくなくなった場合は、 右クリックまたは、サブメニュー以外の場所を左クリックして下さい。変更は 取り消されます。
グループ線の引き直し
まず、グループ線の引き直しを行ないたい部分の一端を左クリックします。グ ループ線の修正のためのサブメニュー(図3.11)が現れます。 ここで、「グループ線の部分修正」の項目をマウスカーソルで指示し左クリッ クして下さい。この後、引き直しをする部分のもう片方の一端を左クリックす ると、最初に左クリックした場所と今クリックした場所との間の短い方のグルー プ線が消え、グループ線を描画し直せる状態になります。この状態は、グルー プ線を描画する際、グループ線の線端を発生させ、何回かグループ線を延長し た時の状態とまったく同じです。以後の操作は、グループ線を描画する時と同 じ要領です。

この部分修正を行なっている間に右クリックを行なうと、グループ線は修正す る前の状態に戻ります。

3.13 カード、グループのコピー

ポップアップメニューで「コピー」を選択すると、カード、グループ線をコピー することができる状態になります。

マウスカーソルをコピーしたいアイテムの上に持ってきて、左クリックします。 アイテムのどの部分を左クリックしても構いません。そうすると、そのアイテ ムが反転表示され、メッセージ領域に確認のメッセージが表示されます。そこ で反転したアイテムを左クリックすると、そのアイテムがコピーされます。

コピーしたアイテムは、その場に配置されるのではなく、コピーされた時点で 別の場所に置くため移動するようになっています。例えば、カードをコピーし た場合、コピーして作成されたカードは反転表示となりマウスカーソルの動き に追従してきます。適当な場所を選んでカードを配置して下さい。カードの配 置は左クリックによって行ないます。また、この移動の間に右クリックを行な うと、コピーは取り消されて、コピーしたアイテムは消去されます。

コピーできるのは、カードとグループのアイテムだけです。関係線を単独でコ ピーすることはできません。また、カードやグループをコピーすると、そのア イテムに接続されている関係線もコピーされます(片方だけ接続されているも のも含む)。グループのコピーでは、グループ線の他に、グループの中にある 全てのアイテムがコピーされます。

3.14 印刷

印刷は、作業領域中にあるアイテムの配置図(図解)をPostScript形式の ファイルにして出力する機能です。

出力ファイルは「PsData」という名前で出力されます。ただしこの機能 は、PostScript形式のファイルを出力するだけです。KJエディタ終了後に、 このファイルをPostScript対応プリンタに出力することにより図解を印 刷することができます。

直接プリンタに出力するのではなく、ファイルを作成するのみであることに 注意して下さい。

まず、ポップアップメニューから「印刷」を選択します。そうすると、メッセー ジ領域に、「Universal画面で印刷範囲を指定して下さい」というメッセージ が表示されますので、ユニバーサル画面上で印刷領域を指定して下さい。

印刷領域は、矩形の左上の点と右下の点を指定します。つまり、ユニバーサル 画面で2点(左上、右下)左クリックする必要があります。

印刷範囲を決定すると、図3.12に示すようにローカル画面上に用 紙を選択するメニューが表示されます。このメニューから希望する用紙サイズ を選択して下さい。

            
           図3.12: 印刷用紙の種類

A4(B4)とは、指定した印刷領域をA4(B4)一枚に出力するというもので、A3(B3) とは、指定した印刷領域をA4(B4)二枚に出力するもの、A2(B2)は、指定した印 刷領域をA4(B4)四枚に出力するというものです。

3.15 ファイル

ファイルは、図解のデータの保存や読み込みなどのファイル操作を行なう機能 です。

ポップアップメニューから「ファイル」を選択すると、保存や読み込みなど、 どの機能を実行するかを選択するサブメニューが現れます。このサブメニュー から、実行したい項目をマウスを使って左クリックで選択して下さい。

3.15.1 保存

保存は、現在の作業領域の状況をファイルに保存する機能です。

起動時に図解ファイルを指定した場合や、名前変更機能によりファイル名を指 定した場合など、すでにファイル名が確定している場合は、そのファイル名で 保存します。また、ファイル名が確定していない場合は、図3.13に示す ファイル名入力ウィンドウがローカル画面上に表示されます。ファイル名入力 ウィンドウにマウスカーソルを持っていくと、キーボードからファイル名を入 力することができます。ファイル名の入力後は [ret] を押下して下さい。

なお、なにもファイル名を入力せずに [ret] を押下した場合、または、このウィ ンドウ内で右クリックした場合は、保存を取り消します。

     
       図3.13: ファイル名入力ウィンドウ

保存をするときに、すでに同じファイル名のファイルが存在する場合は、バッ クアップファイルが作成され、保存する前のファイルも保持されます。バック アップファイルのファイル名は、保存するファイル名の後に~(チルダ)をつけた 名前です。

3.15.2 読み込み

読み込みは、以前に作成した図解を図解ファイルから読み込む機能です。

ファイル名入力ウィンドウがローカル画面上に現れます。そのウィンドウにマウ スカーソルを持っていき、キーボードから図解ファイル名を入力して下さい。

そのファイル名の図解ファイルが存在する場合は、まず机の上に書かれている アイテムを全て削除し、図解ファイルから図解を読み込みます。読み込みが完 了すると編集を始めることができます。また、そのファイル名のファイルが存 在しない場合は、机の上に書かれているアイテムを全て消去し、新しい図解ファ イルとして編集を行ないます。

3.15.3 名前変更

現在編集中の図解ファイル名を変更します。

名前変更を選択すると、ローカル画面上にファイル名入力ウィンドウが現れま す。マウスカーソルをウィンドウに持っていき、キーボードからファイル名を 入力して下さい。次回保存する場合は、このファイル名で保存されます。新し いファイル名はユニバーサル画面の上部に表示されます。

3.15.4 新規作成

現在編集中のアイテムを全て破棄し、新たに図解の編集を行なうための機能で す。この場合、図解ファイル名は設定されていない状態です。


第4章 おわりに

KJエディタに対する希望、改良点や、不自然な動作、マニュアルに載っていな い使い方、バグらしきもの、隠しコマンド、隠しキャラクタ等が見つかりまし たらご連絡下さい。今後のバージョンアップの参考にさせて頂きます。

EWS版KJエディタとマニュアルに関するお問い合わせは、下記まで 御連絡下さい。


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                   FAX (0532)47-5301

                   E.Mail kawai@tut.ac.jp
                      ohmi@ita.tutkie.tut.ac.jp


                  EWS版KJエディタ version 1.37

                  プログラムリリース  1993.3
                  マニュアル作成    1993.3
                             1993.7
                             1994.4
                  マニュアルバージョン  1.02


高坂 雅彦(Masahiko Kousaka) <kousaka@ita.tutkie.tut.ac.jp>